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寒い季節のランニングの強い味方! ベースレイヤーにウールを着用するメリットとは

    こんにちは横浜店スタッフの安田です。

    今シーズンは11月にも20度を越える日があるなど例年と比べると暖冬傾向ですが、2024年に入ってようやく冬らしい寒さがやってきました。

    そうなってくると厄介なのが朝晩の冷え込み!
    日頃お仕事している皆さんは出勤前の朝の時間、退勤後の夜の時間に走る方が多いと思います。布団から出てくるのも億劫になりがちですが、さらに暖かな家の外に出て「走りに行く・歩きに行く」となると相当気合いが必要になりますよね。

    そんな社会人ランナーの皆さんの気合いを後押ししてくれるウエア素材「ウール」について、その優れた機能とメリットについてご紹介したいと思います。

    ウールってココがすごい!

    早速ですが寒い時期にウールウェアを着用することをオススメする理由について、特にアウトドアウェアに多く取り入れられている「メリノウール」の特徴についてお話ししていきます。

    毛の縮れ「クリンプ」が生み出す優れた保温力

    ウールには「クリンプ」と呼ばれる毛の縮れがあり、これのおかげで繊維同士が絡み合い空気を多く溜め込んでくれます。溜め込まれた空気は「デットエア」といい、デットエアが体温に温められることで、今度はきている人の体を温めるという相互効果を産んでくれるのです。

    特にメリノウールは他のウールと比べて繊維が細くクリンプも非常に多いのでしっかりと繊維同士が絡み合ってデットエアを作ってくれます。

    寒い時期、着てから少しするとじんわりと温かく感じるのはこのクリンプのおかげなんですね。

    ウール繊維が持つ「二重構造」から生まれる吸湿・吸水性能

    ウールウェアは「汗冷えが少ない・ほとんどない」なんて巷で言われている所以が、ウール繊維が持つ「表面と内部の二重構造」にあります。

    ウールの表面は「撥水性」があり、内側の芯は水に馴染む「親水性」を持っています。

    表面は内部の芯を完全に覆ってしまっている訳ではなく、松ぼっくりのカサのようなウロコが覆っています。ウロコは水分に反応して開くようになっており、内部に水分・湿気を届けることができるのです。

    そのため汗の水分や湿気に当てられるとウロコが開き、内部の芯に水分や湿気が吸われて、撥水性のある表面に閉じ込められる形になるので肌が濡れていることを感じにくいのです。

    肌面に残った水分が外気によって冷やされる・水分が蒸発することで起こる気化熱によって冷やされる「汗冷え」の原因を低減してくれるわけです。

    また、ウール繊維の面白いところが「吸湿性能」です。他の繊維と比べて、水蒸気の状態の「湿気」を吸収する力が優れています。加えてウール繊維は湿気を吸収しつつ、一方で放散・放熱することがわかっています。

    どうでしょうか?この2つが寒い時期にこそ着てほしいウールの機能と魅力です!
    発汗量が減って水蒸気として汗を放出しやすい冬の時期や寒冷所では、湿気の状態からしっかりと吸水して肌面をドライに保ってくれるウール繊維は最適な素材というわけです。

    ウールの弱いところ

    ここまでメリノウールウェアのいいところをお話してきましたが、デメリットについてもお話しします。逆にここに書いてあるデメリットを理解しておくことでメリノウールウェアと上手に付き合うことができます。

    虫にくわれやすい

    動物繊維に分類される「ウール」は虫に好まれるため、虫食い被害に遭いやすい服です。特にウール100%のウェアは要注意です!
    衣替えなどで長期間保管しておく際には防虫剤と一緒に保管することをおすすめします。

    洗濯の際、洗濯方法に注意が必要

    ウールのウェアはウール100%のものから、ポリエステルなど化学繊維を混紡しているものまで種類がさまざまあります。
    そのため洗濯表示を確認してみると「洗濯機を使えるモノ」・「使えないモノ」があたり、「水温40度以下」などモノによって様々な表記がされています。なので洗濯をする前に必ず洗濯表示は確認しましょう。

    ここではウールウェアを洗濯する時のコツをお伝えします。

    →中性洗剤やウール専用洗剤を使う
    ウールをはじめとした獣毛からとった動物性繊維はタンパク質で構成された繊維のためアルカリ性に弱い特徴があります。そのためアルカリ性洗剤を使うと繊維を傷める原因となってしまいます。家にある洗剤が「中性」かどうかまずチェックしてみましょう。

    中性洗剤は市販でも広く出回っているので、お持ちでなければおしゃれ着要の洗剤として重宝するので1本持っておくことをお勧めします。

    また、ウールを特に大事に使いたい方には「ウール用洗剤」というものが存在します。
    ウールウェアの風合いをより長く保ちたい方はウール用洗剤で洗うことをお勧めします。

    →手洗いの際はやさしく「押し洗い」、洗濯機の場合は「ネットに入れて洗う」
    ウール繊維は水に濡れると繊維表面のウロコが開く仕組みになっています。このウロコが開いた状態で繊維同士に強い摩擦をかけるような動作をするとどうなるか?繊維同士が複雑に絡まり合い、塊を作って固くなります。これが「縮み」の原因となるのです。なので洗うときは強く擦ったり、絞ったりせずに「やさしく押し洗い」がおススメです。

    また、洗濯機で洗う際にはネットに入れることで他の衣類との擦れを軽減できる
    のでおススメです。
    手洗いにしろ、洗濯機を使った洗濯にしろ、洗濯前にウェアを裏返して洗ってあげると表面に毛玉ができるのを減らすことができます。これはウールに限らず大事なウェアは裏返しにしてから洗濯していただくと毛羽立ち毛玉を抑えることができるのでお試し頂ければと思います。



    →干す際に「平干し」で型崩れを防ぐ
    ウールを干す際に気を付けたいのが「伸び」や「型崩れ」です。洗濯して濡れた状態のウールウェアをハンガーにかけて干すと生地の網目が伸びてウェア自体が伸びたり、型崩れを起こす原因となります。

    干す際には「平干し」しましょう。「タオル用ハンガー」の上に洗ったウールウェアを干すなど家にあるものを使って平干しすることもできます。また、「平干し用ハンガー」というものもあるので、ウールウェアをはじめデリケートな記事の衣類を干す際に重宝するので1つ持っておくのもアリです。

    【使いたいシーン別】当店で取り扱っているウールウェアのご紹介

    ○汗っかきなウォーカー・ハイカー、運動量の多いランナーにおススメ!

    「ウール×化繊」のハイブリッドウールウェア

    ウールと化繊を50~60%くらいの割合で使用したウェアは、ウールが持つ「汗冷えを抑える機能」を保ちつつ、化繊の持つ「給水速乾性能」を備えています。冬の寒い時期をはじめ、春・秋の1日の中に寒暖差がある季節や夏の高所登山のように標高差や天候によって寒暖差の生じやすいところに出かけるさいに重宝します!

    私はこのハイブリッドタイプのウールウェアを気に入っていて、2023年に出場した4月の「富士五湖ウルトラマラソン」や9月の「上州武尊スカイビュートレイル128k」、9月・10月の南アルプスファストパック縦走などで使用しています。

    Teton Bros. アクシオライトティー/ロングスリーブ 9,900円 / 13,200円 (税込)
    https://stridelab.yokohama/products/teton-bros-axio-lite-tee-womens
    https://stridelab.yokohama/products/teton-bros-axio-lite-l-s-mens

    高品質で有名な国産ウール「尾州ウール」と吸水拡散性に優れたポリエステルを特殊な加工によってあわせて生まれたのがTeton Bros.が誇る「Axio」生地です。

    非常に薄く軽い生地ですが、特殊な繊維の加工方法により毛羽立ちや毛玉になりにくくなっています。

    そのためトレイルランニングのようなギアを身に着けながらのアクティビティでも安心してガンガン走っていけます。特に生地も薄く軽いので汗っかきの人にこそ試してほしい1着です。



    ibex スプリングボクショートスリーブティー 13,200円 (税込)
      
    アイベックス社の上質なメリノウールに、「テンセル」を合わせることで非常に柔らかく伸び感のある生地に仕上がっているのが特徴です。そのためランニングやトレイルランニングのような激しく動くアクティビティでも、ストレスのない着心地を提供してくれます!ぜひ実際に手に取って生地の柔らかさを体感してほしい一着です。


     
    Houdini アクティビストタートルネック 18,700円 (税込)

    ibexの出す「スプリングボクシリーズ」と同じく、メリノウールとテンセルを合わせた柔らかな生地が特徴の1着です。タートルネックのロングスリーブなので、ゲレンデでのスキー・スノーボードをはじめとしたウインタースポーツのインナーとして、普段の生活の中で日常着としても使いやすいシンプルな見た目の1着です。

    ウォーキングやハイキング・トレッキングで安心!ウールの吸水・吸湿性能を実感できるウール80~100%ウェア!

    先に紹介したウール繊維の持つ「吸水・吸湿性能」「保温力」を体感できるのが80~100%メリノウールを使用したウェアです。上記ではあえて触れていませんでしたが、メリノウールは「抗菌防臭性能」や「紫外線保護効果」も持ち合わせており、泊まりながら山を歩く「縦走登山」や「ロングトレイル」にもおススメ!天候の変化や標高の変化にも1枚で対応してくれる頼もしい相棒になってくれること間違いなしです。

    また、冬の時期にはアンダーウェアとして使うことで、学校や職場の屋内・屋外、通勤時の寒暖差を気にせず快適に過ごすことができます。街から山まで幅広くカバーしてくれるところもウール含有率の高いウェアありがたいところです。

    ibex 24アワーロングスリーブクルー 12,650円 (税込)

    https://stridelab.yokohama/products/ibe-24h-longsleeve-crew-mens

    アイベックス社の誇るオーストラリア産の高品質メリノウールを100%使用して作られた1着。触ってみてもらうと「ウール」に対してこれまで抱いていた「ゴワゴワ感」「チクチク感」を一気に覆してくれるほどのしなやかさを体験していただけます。

    また、ウールの持つ「吸水吸湿性能」をはじめとした機能性を存分に体感できるウェアです。秋から春にかけてのトレッキングやハイキング、夏の高所登山の1着としておススメです。

    ibex ジャーニーロングスリーブクルー 15,400円 (税込)

    https://stridelab.yokohama/products/ibex-journey-longsleeve-crew-mens

    ナイロンフィラメントのコアにメリノ繊維をまとわせてで包むことで耐久性をアップさせた生地にしているのが、この「ジャーニーシリーズ」のウェアの特徴です。

    メリノ100%の「24アワー」シリーズに比べて耐久性があるため、「ジャーニー」の名前の通り、何日もかけて山を歩く「縦走登山」や「ロングトレイル」、「バックパックの旅」のお供としておススメです!



    MOBウールフーディ/ロングスリーブ :¥20,900 / ¥15,400 (税込)
    https://stridelab.yokohama/products/mob-wool-l-s-%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BA

    Teton Bros.が秋冬向けベースレイヤーとして生み出したのが「MOBウール」で作ったウェアです。ウール89%とポリプロピレン11%を編み上げて作られた生地は、ポリプロピレンの持つ疎水性が身体から出た汗を素早く肌から遠ざけてニット状のウールに届けてその性能を発揮させます。

    雪山登山やバックカントリースキー&スノーボードなど雪山でがっつり遊ぶ人をはじめ、ゲレンデを滑る汗っかきな人たちへ自信を持ってお勧めできる1着です。

    milestone デイブレイクメリノTシャツ : ¥10,780 (税込)
    https://stridelab.yokohama/products/daybreak-merino-t-shirt

    トレイルランニングやファストパックのような激しいアクティビティの中で使うことを想定しているため、ナイロン糸を混紡して耐久性を向上させていることが特徴の1着です。

    また、背負っているザックのせいで背中が出ないように後ろ見ごろの記事を長く
    とっていたり、肩に縫い目が食い込みづらいように、縫い目の肩線位置をずらしたりと、ユーザーが着ていてストレスがないように細かな工夫を凝らしています。

    冬時期に雪のない山々を駆け回る人たちにはぜひ一度手に取ってみてほしい1着です。



    いかがだったでしょうか?天然素材「ウール」が持つポテンシャルと、各メーカーがいろんなシチュエーションで使いやすいよう作ってくれたウェアの種類についてご案内させていただきました。これを機に今まで試したことのなかったメリノウールウェアを使ってみていただけたら嬉しいです!

    気になることや使い方のシーンについて詳しく知りたい方はぜひ店頭スタッフの元へご相談ください!


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